著者
住田 圭一 乳原 善文
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.102, no.10, pp.2631-2638, 2013-10-10 (Released:2014-10-10)
参考文献数
14

リウマチ・膠原病疾患の治療においては,ステロイドや免疫抑制薬に加え,近年,抗TNF-α抗体や抗IL-6受容体抗体などの生物学的製剤が積極的に導入されはじめ,飛躍的な治療効果が得られている一方,免疫不全状態を背景とした日和見感染症の発生頻度の増加が問題となっている.今後も,リウマチ・膠原病診療において新規薬剤による治療成績の向上が期待されるが,それと同時に各種病原体による日和見感染症へも注意する必要がある.
著者
廣瀬 和俊 乳原 善文 平松 里佳子 澤 直樹 長谷川 詠子 高市 憲明 池田 健次 熊田 博光 村上 元昭
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.103, no.6, pp.1388-1390, 2014-06-10 (Released:2015-06-10)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

症例は68歳,女性.ラミブジン耐性慢性B型肝炎に対し核酸アナログ製剤のアデフォビル(ADV)が追加投与された.ADV開始後より低P,低K血症,低尿酸血症,尿糖,汎アミノ酸尿および骨型優位の高ALP血症を認め,全身に骨痛が出現,レントゲンで偽骨折を呈し右腸骨生検で骨軟化症と診断.ADVによる薬剤性Fanconi症候群および低P血症性骨軟化症を疑い,ADVを中止,経口P製剤および活性型ビタミンD製剤を開始したところ骨痛は消失,各種検査所見も改善した.