著者
川村 比呂志 山地 博介 村上 充 日名 一誠 喜多 利正 津島 義正
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.521-526, 2009 (Released:2013-05-27)
参考文献数
6

当院では心室再同期療法へのアップグレード手術を18例経験した. 18例のうち以前植え込まれていたペースメーカもしくは植込み型除細動器(implantable cardioverter defibrillator; ICD) 本体側の鎖骨下静脈が閉塞していたものが3例, 狭窄していたものが3例, そのうち狭窄のために冠静脈洞用シースの操作が困難であったものが1例あった. 鎖骨下静脈の閉塞があっても両室ペースメーカへのアップグレードの場合, 反対側への植え込みで対処可能であるが, その場合皮下トンネルを用いたリード延長を考慮する. また右側ペーシング機能付きICDへのアップグレード症例では除細動閾値の点でやや不利となる. 症例を呈示しそれぞれの手技上の問題点を検討する.
著者
佃 和明 村上 充幸 森中 秀夫 続木 建治 一前 宣王 近内 誠登 竹松 哲夫
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.175-181, 1993-10-22
被引用文献数
2

新規水田用除草剤ピリブチガルブの主要水田雑草に対する殺草特性および稚苗イネに対する作用について検討した結果、以下のことが明らかになった。 1) ピリブチガルブは発芽期湛水土壌処理において、タイヌビエ、コナギ、タマガヤツリなどの水田一年生雑草に対して優れた殺草効果を示した。 2) タイヌビエに対しては、発芽期〜2葉期処理において高い殺草効果を示した。イヌホタルイに対しては、発芽直後においてのみ殺草効果を示した。 3)土壌表面から0〜2 cmの、いずれの発生深度のタイヌビエに対しても高い殺草効果を示した。イヌホタルイには土壌の表面から発芽する個体にのみ殺草効果を示した。 4)稚苗イネの植え付け深度を変えて薬害を検討した結果、置き苗の様な極端な状態では薬害を生じたが、深度1 cmの浅植え状態でも薬害を示さなかった。通常の移植条件の稚苗イネには、薬害を生じる可能性が低いと考えられた。 5) ピリブチガルブの土壌中の移動性は極めて小さく、土壌表層に吸着して強固な薬剤処理層を形成しているものと考えられた。