著者
村上 恭平
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子化學 (ISSN:00232556)
巻号頁・発行日
vol.7, no.65, pp.193-203, 1950

第1報に於て正プタノール及びPOCl<SUB>3</SUB>よリトリ・プチル・ホスフエートの合成條件を確立したがこの合成方法によつ硬にメタノール, エタノール・イソ・アミルアルコール・エチレングライコールのメチル, エチル, 正プチル, フェニル, クレジル, 及びオルソ・クロロフェニル・モノエーテル並びにエチシングロロヒドリンを使用して, 知の單獨乃至混合燐酸エステル28種を合成した。しかして新に合成した可塑劑の繊維素誘導體に封する親和力は, 繊維素誘導體のこれ等可塑劑に溶解する状態或はマードル數によつて測定した。この測定に使用した繊維棄誘導體は一般可塑物製造用のものである。<BR>硝酸繊維素-窒素量11.20%(ルンゲ法による), アーべル耐熱度7mm28sec<BR>發火點183.5℃<BR>醋酸繊維素-醋化度54.44%(エス氏蒸溜法による);アセトン溶解度99.95%アセトン溶液比粘度71.1c, p., 熔融點242.5℃<BR>ベンジル繊維素-ベンジル基2.25モル<BR>9: 1 volベンゼン: アルコール溶液の溶解度99.1%,<BR>5: 1 volベンゼン: アルコール溶液比粘度32.6c. p. 溶解状態の測定-繊維棄誘導短0.19を試験管に探り可検可塑剤5c.c. を加え常温 (24~26℃) にて昨々振盗しながら15hrs放置後その溶解状態を目測した。<BR>マードル數-繊維素誘導髄0.5gを可検可塑劑20c.c. に完溶させ更に恒温槽中に24hrs放置後恒温にて繊維素誘導體非溶劑のトルエン叉はエーテルを滴加し, 永久白濁を生ずるまでに滴加せる各非溶劑の數にて表す。