著者
小島 裕
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.44, no.7, pp.441b-441b, 1995
被引用文献数
1
著者
羽藤 正勝 坂井 士 市村 国宏
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.229-232, 1984

親水-疎水二層構造をもつ多孔質ポリテトラフルオ慨エチレン膜をアンモニア電極をベースとする酵素電極の作製に利用した. 上記非対称膜の親水部の微小孔内にアデノシンデアミナーゼを侵入固定化した。これにより機械的に弱い酵素層が強固なポリテトラフルオコエチレンのマトリクスで保護された. 疎水部はガス透過膜の機能を有しているので酵素固定した一枚の非対称膜とpH電極を用いてアデノシン電極が容易に作製出来た. この単一膜を用いて作製したアデノシン電極は, 従来の2枚の膜を用いた電極に比較して応答速度が大幅に向上し, 電極の組立操作も簡単になった.
著者
吉岡 直範 佐藤 宏
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子化學 (ISSN:00232556)
巻号頁・発行日
vol.26, no.293, pp.644-650, 1969
被引用文献数
2

等温結晶化したポリエチレンテレフタレートの球晶構造を小角光散乱, 光学顕微鏡および密度測定により検討した。試料には結晶化温度および時間を変えたものを用いた。結晶化温度110℃から140℃までの領域では通常の光散乱理論により説明される散乱像を得たが, 140℃以上の領域では四つ葉のクローバー像で代表される典型的な球晶による散乱の他に散漫な散乱や, あるいは新しい散乱像も見られた。結晶化条件, 配向度あるいは分子量およびジエチレングリコール含有率といったポリマー特性によっても散乱像は影響を受けるがポリエチレンテレフタレート球晶の構造は, その散乱像から理解できる。
著者
祖父江 寛 村上 謙吉
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子化學 (ISSN:00232556)
巻号頁・発行日
vol.9, no.92, pp.454-461, 1952
被引用文献数
2

樹脂加工用尿素・ホルムアルデヒド初期縮合物は従来のものは甚だ不安定で, 使用中短期間に混濁, またはゲル化してしまう。しかしながらトリメチロール尿素, テトラメチロール尿素のような高メチロール化物を共存させるとき, 樹脂液は長期間安定性を失わぬ [デュポン社, 英特許 641, 703 (1950)]。<BR>かかる実用的な面からしても, 初期縮合物モノ, ジ, トリ, テトラの4種メチロール化物のおのおのの生成量の比及び状態が反応温度, 反応時間, 触媒量の変化によつて, いかに変化するかを知ることは重要なことである。これに関する報文は第2報以下にゆずり, 第1報にては適当な低温条件下で, モノ, ジの2種のメチロール尿素を生成せる場合の尿素, ホルマリン, モノメチロール尿素間の平衡恒数K1及びモノメチロール尿素, ホルマリン, ジメチロール尿素間の平衡恒数K2の測定に関し, 2種類の異つた測定法を述べこれらと井上・細野氏の測定法とを比較検討した結果について記述する。
著者
恵本 和法
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.134-137, 1998-03
参考文献数
22

ポリエチレングリコール(PEG)は半世紀の歴史をもつ高分子である.ワインにでも混ぜたら中毒にでもなりそうな響きの高分子である.ところが,タンパク質や細胞そして生物に対して特異な応答を示すことから,ここ最近生体適合性高分子としてブームを呼んでいる.PEGにはどのような性質があり,どのような利用がなされているのだろうか.
著者
市川 家康
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.114-121, 1969

印刷インキのレオロジーがわが国に本格的に導入されたのは昭和30年ごろだと思う。当時インコメーターや各種のビスコメーターが導入され,主として製品の品質管理の目的に応用された。と同時に高分子化学,顔料化学の進歩が印刷インキの性格を一変させ,これが印刷技術の進歩に著しい拍車をかけたといえる。インキのレオロジーの進歩はさらに印刷適性の研究と密接に結びついて,印刷行程そのものに対する分析が初めて可能になった。また印刷行程の特異な点が,他のフィールドと異なったビスコメトリーを逆に発展させた経緯もある。本印刷インキのレオロジーグ,紙ムケ,浸透,セットなどにからまるインキレオロジーの特長について概観し,参考的にロール間におけるインキ皮膜分裂の状況を運動論的に解説して,印刷の本質であるインキ転移を説明した。
著者
結城 康夫 早川 洋司 平林 久和
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.32, no.11, pp.641-644, 1975
被引用文献数
2

2-アミノ-4-<I>N</I>-メチルアニリノ-6-イソプロペニル-1,3,5-トリアジンの溶液重合を検討した. アゾビスイソブチロニトリルを開始剤として, 重合温度を変えてジメチルスルホキシド溶液重合を行った. その結果平衡モノマー濃度 ([M] <SUB>e</SUB>) は60℃では0.067mol/<I>l</I>, 70℃では0.114mol/<I>l</I>, 80℃では0.187mol/<I>l</I>となった. これより重合熱として-12.0kcal/mol, 重合のエントロピ-として-30.7cal/Kmolの値を得た. また解重合を仮定した重合速度式として,<BR><I>R</I><SUB>p</SUB>=2.5×10<SUP>7</SUP>exp (-15300/<I>RT</I>) [I] <SUP>0.5</SUP> ([M] - [M] <SUB>e</SUB>)<BR>を得た.
著者
結城 康夫 平林 久和 川瀬 薫 鯛家 忠男
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.173-177, 1977

ガラス転位温度 (<I>T</I><SUB>g</SUB>) 16℃のガラス状2-アミノ4-<I>N</I>-メチルアニリノ-6-イソプロペニル-1,3,5-トリアジン (AMIT) について, -78℃にて<SUP>60</SUP>Co-γ線を照射した試料の過冷却液体状態での後重合を検討した. 照射試料のDSC測定の結果は<I>T</I><SUB>g</SUB>を過ぎた41℃から後重合による発熱がみられた. また30~110℃での後重合の結果, 重合温度に依存する重合率の飽和値がみられた. この重合率の飽和は活性種の失活によらず, 系のガラス化に依存することをESRスペクトル, Gordon-Taylorプロットなどにより確認した.
著者
門倉 暁 伊藤 啓 宮本 武明 稲垣 博
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.38, no.6, pp.419-425, 1981
被引用文献数
2

種々の可溶化羊毛ケラチンと2価銅イオンとの錯生成反応をゲル濾過法を用いて詳細に検討した. 試料としてシスチン残基にカルボキシメチル, α, β-ジカルボキシエチル, アミノエチル, およびスルホン酸基を導入した4種類の誘導体を調製した. ゲル濾過実験はSephadex G-25ゲルカラムを使用し, 溶出液に0.05M酢酸緩衝液を用い, pH 4.5~6.5の範囲で行った. 結合等温線は系のpHのみならず試料タンパク質間で非常に異なり, 導入された置換基の影響を強く受けることがわかった. 結合等温線から錯体の結合定数およびケラチンタンパク質の結合サイト数の算出はケラチンタンパク質中の結合サイト群を結合定数の大きい強いサイト群と小さい弱いサイト群の2種類に大別して行い, それぞれの結合パラメータを求めた. ケラチンタンパク質に導入されたアミノ基は非常に強いサイト群として作用するのに反し, カルボキシル基は比較的弱いサイト群を形成することがわかった.
著者
真道 公雄
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.127-132, 1981

誘電体に一定の直流電圧を印加しながら加熱または冷却すると電流が流れる. これを熱刺激分極電流 (TSPC) と名付け, 誘電体の分子運動に関する情報を与える. 十分に熱処理した無配向のポリエチレンテレフタラートフィルムに直流の高電圧を印加しながら加熱すると, 初めはプラス方向の電流が流れるが, 適度な高温で電流はマイナス方向に流れ, 更に高温でプラス方向に流れる. この試料に高温から同じ電圧を印加したまま冷やしてゆくと, プラス方向の電流が流れるが, 低温から再び温めると電流はマイナス方向に流れる. この電流は高温での直流伝導電流の値が優勢になると隠ぺいされる. 熱刺激分極電流の方向が温度によって変化するのは, ポリマーの極々な分子運動の緩和による変位分極が温度の逆数に比例し, 冷却時にはその分極が増加するが昇温時には減少することで説明できる.

1 0 0 0 OA Magical Polymer

著者
神原 秀記
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.166-167, 2006-03-01 (Released:2011-10-14)
著者
宇野 泰三 吉田 経之助
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子化學 (ISSN:00232556)
巻号頁・発行日
vol.14, no.149, pp.448-454, 1957

塩化ビニル (以下VCと略記) のモノマーに酸素を圧入すると, 一部は容易に単量体過酸化物を形成し, 亜硫酸ソーダ (以下SSと略記), 塩化第一鉄酸性亜硫酸ソーダと容易にレドックス触媒になることを知った。しかし, この場合も遊離の酸素は重合を抑制する, また, 酢酸ビニル (以下VAcと略記) の単量体過酸化物はVCの良い重合触媒となるが, メタアクリル酸メチル (以下MMAと略記) の過酸化物は全然触媒とならない。還元剤はSSが最もよく, トリエタノールアミン, ジメチルアニソンでは重合しないばかりでなく, 重合を完全に抑制する, この点が一般に用いられている過硫酸カリ (以下KPSと略記) や過酸化ベンゾイル (以下BPOと略記) の場合と異なっている。乳化剤はラウリルスルホン酸ソーダ (以下Na-LSと略記) が最もよく, 水重合ではほとんど重合しない。重合速度は添加する酸素の量を変えてもあまり影響がない。KPSと比べると非常にわずかなモル量の酸素を添加するだけで重合する。生成ポリマーの<I>k</I>'(Hugginsの係数) は一般に大きく, ポリマーの分岐が他の重合形式の場合に比べて多いことが考えられる。
著者
桜田 一郎 坂口 康義 細井 君平 福井 節也
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子化學 (ISSN:00232556)
巻号頁・発行日
vol.17, no.177, pp.83-86, 1960

ポリビニルアルコールおよびそのモノクロル酢酸エステルを, モノクル酢酸と水との混合液中で塩酸を触媒として反応を行なった.その結果, エステル化とケン化の両反応の間に可逆平衡が存在して, 1官能分子と同一形式の平衡関係が成立すること, および反応は簡単な可逆2分子式にほぼ従って進行することを認めた。この反応の平衡定数ならびに速度定数は, メタノールのモノクロル酢酸化反応のそれらと同程度である。これらの結果は, ポリ酢酸ビニルのケン化機構に対する従来の考えを支持している。

1 0 0 0 OA Magical Polymer

著者
塚越 功
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.55, no.10, pp.836-837, 2006-10-01 (Released:2011-10-14)
被引用文献数
1
著者
羽田 次夫 清瀬 篤信 高橋 重三 野村 春治 黒川 正隆
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, pp.383-391, 1983
被引用文献数
1 3

ポリテトラフルオロエチレン (PTFE) の構造を明らかにするため, ディスパーション粒子を圧縮, 圧延して作った生テープの構造を熱分析 (示差熱分析, 熱機械分析), X線回折, 電子顕微鏡で調べた. 生テープはディスパーション粒子が圧着しており, X線回折図は配向を示す. 焼結時にほぼ無配向となり, 冷却により再びめいりょうな配向構造にもどる. 冷却速度を遅くすると, 圧延方向に平行な縞 (Striation) を持つバンド構造が割断面に現れる. 焼結時間が長くなると配向構造から無配向構造へと変化する. 熱機械測定によって, PTFE生テープは溶融状態においてさえ, 焼結前の履歴を長く保っていることが明らかになった. 十分に履歴を解消するには約450℃の高温または低温で長時間, 例えば370℃で2時間以上の焼結が生テープでは必要である.
著者
渡邊 正元
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子化學 (ISSN:00232556)
巻号頁・発行日
vol.6, no.56, pp.241-243, 1949

スベリン酸は從來コルク, ひまし油或はその他各種の油脂類を硝酸酸化して造つたが, 同時に生成する二監基酸との分離が困難であつた。ところがReppe により究究された方法によるとアセチレンから好收率でスベリン酸が出來るから, このものはポリアミドの原料として工業的に使用し得る可能性がある。そこで著者はアヂピン酸より次の方法でスベリン酸とオクタメチレンヂアミンを合成して, その重合物を造り紡糸したところ6.6ナイロンに劣らぬ強度をもち, 熱的にはより安定性の高い優れた繊維となることを見出した。<BR>次に以上の順に實驗の大要を述べる。
著者
藤田 祐二 KOO Kong-Khen ANGOLA Juan Carlos 井上 隆 酒井 哲也
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.119-131, 1986
被引用文献数
1 20

延性高分子とぜい (脆) 性高分子とからなる耐衝撃性プラスチックの設計は, 近年, ポリカーボネートとスチレン-アクリロニトリル共重合体などの混合系において見いだされた新しい概念である. この多相系プラスチックにおいては, 分散相としてのぜい性高分子の存在により延性高分子の剛性とじん (靱) 性を同時に向上させることが可能であり, 実用面からの興味も大である. 本報では同様な強化機構を持つ他の新しい多相系を見いだすため, 種々の延性高分子とぜい性高分子の組合せについて, それらの力学物性評価を行った. また, 多相構造の電子頭微鏡観察や変形時の応力解析を行い, 強化機構について考察した. その結果, ポリカーボネート/ポリメタクリル酸メチル系など新たに6種類の強化系を見いだし, この現象がかなり一般性のあることを明らかにした. また, これらの強化系においては, ぜい性高分子の分散相が変形時に冷延伸され, これによって強化が発現することを確認した. さらに, 修正Eshelby理論をもとにした応力解析より, ぜい性高分子の冷延伸の成否はMisesの降伏条件式によって記述しうることが判明した. 以上より, 成分高分子のヤング率, ポアソン比などの材料定数より強化の成否を半定量的に予測する可能性が示唆された.
著者
水野 渡 川口 真知子 猿倉 薫子 沢潟 いづみ 竹内 茂彌
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.53, no.9, pp.513-521, 1996-09-25
参考文献数
9
被引用文献数
2

市販生分解性プラスチックから射出成形により試験片を作成し, 富山県内6カ所の土壌・水中での生分解性を評価した. バイオポールは, 分解によりき裂が発生し, 試験片の強度が大きく低下した. マタービーは, 試験片表面で分解と樹脂や可塑剤の溶出が起きた. また, 重量や強度の低下は他の樹脂に比べ大きくなった. エコスタープラスをブレンドした試験片では, 表面のでんぷんのみ分解が起き, 重量や強度の低下はほとんど見られなかった. 試験場所や埋設深さにより分解の進行に違いがあった. また, 分解の進行は春から秋にかけて速く, 冬から春にかけて緩やかになる傾向があり, 分解場所や季節による分解環境の影響がみられた.
著者
田宮 信雄
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.23, no.10, pp.728-732, 1974
被引用文献数
1