著者
大日方 洋 唐沢 秀行 村松 信之
出版者
長野県食品工業試験場
巻号頁・発行日
no.28, pp.61-64, 2000 (Released:2011-03-05)

寒天の熱水可溶性という特徴を活かした可食性フィルムの開発を目標として、ここでは特に可食性フィルムの基礎的特性である強度及び熱特性について検討を行い、以下の結果を得た。 1.寒天及びゼラチンを主成分とする可食性フィルムは、引張強度は大きいが伸びが小さく、硬くて脆い性質を示した。 2.グリセリンやソルビトールのような多価アルコールの添加は可食性フィルムに柔軟性を与えるのに有効であった。 3.寒天とゼラチンの混合フィルムは、水分がある状態では65℃以上に融点をもつため、通常のインパルスシーラーでシールでき、かつ熱水可溶性であることが確認された。