著者
石崎 達 宮本 昭正 信太 隆夫 村松 行雄 水野 勝之 都丸 昌明 斉藤 恒子
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.20, no.7, pp.504-513,550-55, 1971
被引用文献数
1

栃木県鹿沼市の木工業者を対象に米杉喘息の疫学調査を行なった.木工団地組合の米杉喘息発生率は6%で, 患者の4割が米杉材輸入後発病した.米杉喘息の主要症状は鼻炎, 喘息, 眼結膜炎, 皮膚炎で, 発作は午後から夜にかけて起こる.職種からみて, 製材で眼結膜炎, 加工で鼻炎と喘息が起こりやすい.症状発現には米杉作業, アレルギー素質の関与が大きく, 喘息患者の半数近くに慢性気管支炎の合併があった.