著者
村松 駿 茅野 伸吾 佐藤 和宏
出版者
特定非営利活動法人 日本CT技術学会
雑誌
日本CT技術学会雑誌 (ISSN:24342769)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.1, 2020 (Released:2020-09-07)
参考文献数
34

重要な要点・ボウタイフィルタの形状で実効エネルギーは変化する.・高精細モード使用時は,ボウタイフィルタが変化しても実効エネルギーは変化しない.・通常モード使用時は,ボウタイフィルタのサイズが大きくなると実効エネルギーが高くなる. 要旨【目的】 超高精細CTにおける撮影モード3種類super high resolution (SHR),high resolution (HR),normal resolution (NR)とボウタイフィルタ2種類 (M), (L)の組み合わせによるX線線質を評価し,造影コントラストの変化を明らかにすることである.【方法】 X線線質の評価は,非接続形X線出力アナライザPiranhaを使用してhalf-value layerを取得し,実効エネルギーに換算して評価した.造影コントラストの評価は,Multi-Enegy (ME) ファントムを使用してヨードロッドのCT値の変化を評価した.【結果】 SHRおよびHRモードの場合,ボウタイフィルタが変化しても回転中心部の実効エネルギーは変わらなかった.NRモードの場合,ボウタイフィルタMのとき実効エネルギーはSHRおよびHRモードと同等であった.ボウタイフィルタLのとき,実効エネルギーはMより有意に高かった.MEファントムのCT値は,SHRおよびHRモード,NRモードでボウタイフィルタMのとき,ほぼ同じ値であったが,NRモードでボウタイフィルタLのときは,わずかに低い値であった.【結語】 NRモードでボウタイフィルタ Lの場合,他のモードに比べて実効エネルギーが高く,その結果CT値が低下する.
著者
村松駿吉 著
出版者
朋文社
巻号頁・発行日
1956