著者
葉 清規 対馬 栄輝 村瀬 正昭 大石 陽介
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
pp.11713, (Released:2020-02-20)
参考文献数
34

【目的】本研究目的は,頸椎変性疾患患者に対する,McKenzie 法(以下,MDT)と頸部深層筋エクササイズ(以下,DCME),物理療法の効果を分析することである。【方法】MDT 群51 例(MDT,物理療法),DCME 群43 例(MDT,DCME,物理療法),物理療法群18 例に対し,5 ヵ月後まで定期的にCROM,NDI,JOACMEQ,VAS(頸部症状),SF-8 を測定し,治療経過の差を解析した。【結果】CROM,NDI,JOACMEQ,VAS,SF-8 で交互作用がみられ,MDT 群,DCME 群で,1 ヵ月後以降に改善がみられた。物理療法群では,2 ヵ月後にVAS の改善がみられた。複数の評価項目の効果量で,MDT 群,DCME 群,物理療法群の順に高値であった。【結論】頸椎変性疾患患者に対し,MDT,頸部深層筋エクササイズを実施することで,物理療法のみと比較して,多面的な改善を得られる可能性がある。