著者
謝 肖男 来生 貴也 米山 香織 野村 崇人 秋山 康紀 内田 健一 横田 孝雄 Christopher S. P. McErlean 米山 弘一
出版者
日本農薬学会
雑誌
Journal of Pesticide Science (ISSN:1348589X)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.58-61, 2017-05-20 (Released:2017-05-20)
参考文献数
10
被引用文献数
38

トウモロコシが生産する根寄生雑草種子発芽刺激物質の1つを単離し,その構造を各種機器分析により,methyl (2E,3E)-4-((RS)-3,3-dimethyl-2-(3-methylbut-2-en-2-yl)-5-oxotetrahydrofuran-2-yl)-2-((((R)-4-methyl-5-oxo-2,5-dihydrofran-2-yl)oxy)methylene)but-3-enoate(1)と決定し,ゼアラトン酸メチルと名付けた.ストリゴラクトンの生合成前駆体であるカーラクトンの13C標識体の投与実験から,1はトウモロコシ体内においてカーラクトンから生合成されることを確認した.1は根寄生雑草Striga hermonthicaおよびPhelipanche ramosaの種子に対して強力な発芽刺激活性を示したが,Orobanche minorの種子に対する活性は100倍弱かった.