著者
高橋 毅 鈴木 一也 伊藤 靖 松下 晃三 数井 暉久
出版者
特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会
巻号頁・発行日
2000

症例は50歳, 男性.1996年9月3日, 悪性胸膜中皮腫に対し左胸膜肺全摘, 心嚢, 横隔膜, 胸壁合併切除術, 及び温熱化学療法を施行した.外来にて経過観察されていたが1999年11月, 胸部CTにて左胸壁に径3cmの腫瘤を指摘され, CTガイド下針生検にて悪性胸膜中皮腫の再発と診断された.全身精査にて転移巣のないことを確認し2000年1月, 再発巣の切除術を施行した.rights: 特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会rights: 本文データは学協会の許諾に基づきCiNiiから複製したものであるrelation:isVersionOf: http://ci.nii.ac.jp/naid/110001272251/
著者
大井 諭 松下 晃三 閨谷 洋 船井 和仁 高持 一矢 鈴木 一也 数井 暉久
出版者
特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.694-697, 2006-05-15
被引用文献数
4

今回我々は,右自然気胸術後の切除標本で偶然発見されたmalignant solitary fibrous tumorの1例を経験した.症例は48歳男性.右自然気胸の手術は胸腔鏡下で上葉にある肺嚢胞を広範囲にわたり切除した.術前および術中は腫瘍の存在には気づかず,術後の病理診断で腫瘍の存在が明らかとなった.この患者はその後,約6ヵ月経過して胸腔内に局所再発し,放射線化学療法と手術療法を行ったが再々発し,気胸手術後約1年経過して亡くなった.solitary fibrous tumorは,再発を繰り返し時として悪性化する場合もありえるので長期間の経過観察が重要である.