著者
志田原 重人 松下 正司
出版者
比治山大学短期大学部
雑誌
萌芽的研究
巻号頁・発行日
1998

1.古代・中世遺跡出土遺物の調査研究(1)前年度に引き続き,古代・中世遺跡から出土した動植物遺体や木簡を収集し,流通・消費について考えた。(2)前年度に引き続き,古代・中世遺跡から出土した食器・調理具の集成を行い,特に瀬戸内海地域における食器・調理具のあり方について検討した。2.文献史料の検討(1)『正倉院文書』に見られる食材を収集し,奈良時代の食文化について考えた。(2)江戸時代に朝鮮通信使を饗応した際の料理に関する史料をはじめ,近世の瀬戸内海地域の食文化に関する史料を収集した。3.まとめ考古資料・文献史料などをもとに検討し,中世を中心に古代から近世に至る食文化の一端を垣間見ることができた。特に瀬戸内海地域と関わりの深い水産資源の流通と消費について明らかにすることができた。