著者
松尾 敏郎 西山 俊宏 松原 大典 木村 磐根
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播
巻号頁・発行日
vol.98, no.169, pp.15-22, 1998-07-09

オーロラヒスは準静電的ホイスラーモード波で, 低エネルギー電子ビームによるincoherent Cerenkov radiationによって発生すると考えられているが、この発生機構では地上でオーロラヒスが観測されているのにも拘らずヒスの波面法線角はレゾナンスコーン近い角度で下方伝搬するため電離圏を突抜け地上に到達するのは難しい。本研究ではオーロラ出現時の極域磁気圏の電子密度分析をISIS-I衛星のトップサイドサウンーダで観測された空間的な電子密度分布を考慮した電子密度モデルを導入する事により, 準静電的ホイスラーモードで伝搬するオーロラヒスが地上で観測されうる事を明らかにし, 特にオーロラが観測地点の赤道側に出現した時でも地上で観測される事を明らかにした。