著者
松山 晃久
出版者
独立行政法人理化学研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

細胞の寿命の1つに、分裂を止めた状態でどれだけの期間生存できるかという「経時寿命」がある。経時老化は我々の臓器など分裂を停止した細胞の寿命制御機構を研究する良いモデルだが、細胞の寿命をその場で測定する方法がないために研究が遅れている。そこで本研究では即時に細胞の老化度を測定できるシステムを開発することを目指した。老化に伴って量が変動するタンパク質を分裂酵母の全5,000種類のタンパク質から探し出した。それらに蛍光タンパク質を融合することにより、目的タンパク質の量を可視化し、老化度と蛍光強度が相関するものを見出した。その結果、細胞の蛍光輝度を測定するだけで老化度が測定できるようになった。