著者
中島 大輔 住友 伸一 松本 和也 松岡 勝成 倉橋 康典 三崎 伯幸 中島 成泰
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.599-602, 2007-05-15 (Released:2008-11-17)
参考文献数
8

症例は30歳代,男性.拳銃で両側胸部,右上腕の3ヵ所を撃たれ,ショック状態で当院へ搬入された.胸部CT上,左胸背部の皮下組織と右胸腔に銃弾を認め,左胸腔に大量の血液が貯留していた.血胸による出血性ショック状態であり,左胸部は緊急開胸術を施行した.右胸部は銃弾の穿通路から肺,縦隔,横隔膜の損傷が疑われ,観察と銃弾摘出の目的で胸腔鏡下手術を施行した.術後CT上,銃弾貫通による肺裂傷を認めたが,合併症はなく,術後10日目に退院した.