著者
ガンヤラック チャイカンパ 松岡 正典 野間口 博子 高坂 健二
出版者
日本ハンセン病学会
雑誌
日本らい学会雑誌 (ISSN:03863980)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.28-32, 1993

我々はヌードマウスを用いてらい菌の継代をしてきている。継代株の内の一つタイ53株かららい菌DNAを分離し, lambda-gtllファージを用いてゲノムDNAライブラリーを作製した。これは平均3kbのインサートを持つリコンビナントDNAが106個近くから成るライブラリーであり,らい菌の全DNAを充分にカバーできるものであると考えられる。事実,PCRによる検索でらい菌特異遺伝子の存在が確認された。
著者
松岡 正典
出版者
日本ハンセン病学会
雑誌
日本ハンセン病学会雑誌 (ISSN:13423681)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.199-205, 1998-01-30 (Released:2008-02-26)
参考文献数
16
被引用文献数
5 3

南太平洋に位置するナウル共和国において、かって1930年代より始まった非常に激しいハンセン病の流行があったことが広く知られている。ナウル共和国と国境を接っし、以前はカロリン諸島と呼ばれたミクロネシ連邦では、当時ナウルからの人の移動に伴って生じたハンセン病の流行の影響により、今もって他には見られない高い有病率と多くの新患発生が報告されている。これに対し、WHOを中心とする新たなハンセン病対策が1996年より行われている。これらについて紹介をしたい。