- 著者
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松岡 賢光
- 出版者
- 近畿産科婦人科学会
- 雑誌
- 産婦人科の進歩 (ISSN:03708446)
- 巻号頁・発行日
- vol.34, no.4, pp.229-231, 1982
多胎妊娠における奇形胎児で1児が生存不可能な奇形, 他の胎児が正常と判明した場合できるだけ妊娠を継続させて分娩に至らせることが必要である. 今回, 羊水過多症(分娩時8100ml)を伴った双胎1児無脳症を妊娠21週に超音波断層法にて発見し, 尿中エストリオール, 血中human placental lactogen (HPL)等を経時的に測定しながら35週に陣痛誘発を行ない経腟分娩させた. 尿中エストリオールは21週にて10~20μg/mlと比較的高値を示した. またHPLは25週目で10.8μg/mlと高値を示していた. しかし母体血中α-フェトプロティンは29週目で正常範囲内であった. この症例の妊婦管理および若干の考察を加えて報告する.