- 著者
-
松島 理
松島 成夫
- 出版者
- JAPAN TECHNICAL ASSOCIATION OF THE PULP AND PAPER INDUSTRY
- 雑誌
- 紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
- 巻号頁・発行日
- vol.57, no.9, pp.1350-1356,038, 2003-09-01 (Released:2010-10-27)
- 参考文献数
- 17
有限要素法によって, 段ボール箱側板 (幅L=240-302.5mm, 高さ207.5mm) の手かけ穴 (平行部の長さΔL0=0.0-62.5mm, 穴側端は半円弧: 半径r=12.5mm) に一様持上げ応力Pが働く場合の弾性応力解析をおこない, その応力状態を議論した。絶対値の大きい幅および高さ方向の垂直応力σx, σyおよびせん断応力は穴の上辺および側端付近に集中する。|σx|の最大値は, ΔL0<1.6rでは穴上辺に, ΔL0>1.6rでは板上辺の中央泣置にある。|σy|の最大値は, ΔL0<1.6rでは穴上辺に, ΔL0>1.6rでは穴側端にある。τxyは負で, |τxy|の最大値は, ΔL0<1.6rでは穴上辺に, ΔL0>1.6では穴側端からr/2上部位置にある。ΔL0の増加に伴って, σx, σyの最大値は増加し, σ γの最小値の絶対値は減少する。そして, ΔL0の増加に伴って, σx, σyの最小値の絶対値は減少, 増加する。