著者
松崎 利也 苛原 稔
出版者
医学書院
雑誌
臨床婦人科産科 (ISSN:03869865)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.490-493, 2009-04-10

[1]多嚢胞性卵巣症候群(polycystic ovary syndrome:PCOS)の不妊治療とメトホルミン メトホルミンは,ビグアナイド系の経口血糖降下薬であり,その作用機序は肝臓における糖新生の抑制,末梢での糖利用の促進,腸管での糖吸収抑制など多彩である.PCOSで病態が改善するのは,インスリン抵抗性の改善により血中インスリン値が低下し,その結果,インスリンで促進されている卵巣のアンドロゲン産生が低下することが主な作用機序である1).