著者
百々 幸雄 松崎 水穂
出版者
The Anthropological Society of Nippon
雑誌
人類學雜誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.90, no.1, pp.73-78, 1982 (Released:2008-02-26)
参考文献数
17

北海道上ノ国町洲崎館跡より15世紀中葉の珠洲焼系の擂鉢を被って発見された成年男性頭骨は,形質人類学上,和人頭骨とみなすことができる。顔面部には現代的な特徴も見受けられるが,脳頭腎の著しい長頭性や鼻根部の扁平性は,中世的な特徴を表わしていると思われる。