著者
松本 豊士
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物学会九州支部会報 (ISSN:02853507)
巻号頁・発行日
no.32, 1969-07-30

昭和42年度より,九州農試と共同研究事業として発足した水稲品種育成事業を,より良く明確に進めるために,過去11ヵ年間に当分場で供試された水稲奨励品種決定試験の資料をもとにして,当該地方における収量阻害要因のうち,気象要因,生物要因をとりあげ,その関係を逐次解明しようと試みた。今回は,供試数122品種,53系統を〔I〕移植期,〔II〕出穂期の2群に別け,それぞれの群別における穂数,穂長,千粒重,および移植後30日間,出穂前25日間,同じく15日間,出穂後30日間の日照時間が収量におよぼす影響について調べた。その繍果〔I〕移植期では5月15日〜5月25日植,〔II〕出穂期では,8月15日〜8月25日の作型が安定した様相を呈していることがわかった。