著者
松村 知岳
出版者
大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

インフレーション仮説を検証する宇宙マイクロ波背景放射の偏光測定では広帯域観測が必須となる。望遠鏡に用いる光学素子は、表面反射を抑えるために反射防止膜を施す必要があるが、従来のコーティングによる極低温で広帯域を実現するのは難しい。本研究ではモスアイ加工を光学素子表面に施すことで広帯域反射防止膜を作成した。光学素子材料としてRexolite、アルミナに対して、ダイシングソーやレーザーを用いた加工にてプロトタイプを作成、またその評価測定システムの構築を行い、プロトタイプ素子の評価を行った。加工方法やレーザーの選定など今後、大型光学素子への広帯域反射防止膜を実現するための基礎検討としての成果を上げた。