著者
松村 茂久 澤木 昌典 柴田 裕
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.541-546, 2012-10-25 (Released:2012-10-25)
参考文献数
12
被引用文献数
1 2

2009年ベトナムではじめてとなる都市計画法が公布され、新たに「ゾーニング計画」及び「建築管理ガイドライン制度」が導入された。これらの制度は、経済体制の移行期にあるベトナムの都市における都市開発を適切にコントロール手段として活用されることが期待されている。本稿は、ベトナムではじめてこれら2つの制度を同時に適用した計画を策定したホーチミン市における適用状況を分析するものである。ホーチミン市では、これらの制度を適用した計画を策定するに当たり、制度の不備を補うためのいくつかの特例的な対応を行っている。これらの対応は今後のベトナムにおける都市計画制度の改善の方向性を示唆しているものと考えられる。