著者
水上 裕造 松永 明子
出版者
日本茶業学会
雑誌
茶業研究報告 (ISSN:03666190)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.114, pp.114_21-114_28, 2012-12-31 (Released:2015-10-30)
参考文献数
10
被引用文献数
1

‘そうふう’の煎茶の香りには1-octen-3-one,linalool,3-methylnonane-2,4-dione,β-damascenone,(Z)-methyl jasmonateが強く影響した。FDfの指数を算出し,匂いの性質で分類してアロマプロファイルを作成したところ,‘そうふう’は‘やぶきた’に比べ,果実様の匂いと花様の匂いが強く, 中でもmethyl anthranilateと(Z)-methyl jasmonateの影響を受けることがわかった。一方,‘やぶきた’の煎茶の香りは,(Z)-1,5-octadien-3-one,4-mercaptomethyl-pentanone,linalool,(E,E)-2,4-nonadienal, 3-methylnonane-2,4-dione, β-damascenoneの6成分が強く影響することが考えられた。