著者
松浦 昌孝
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.418-421, 1984

「液晶」は, 1973年, 電卓用表示素子として初めて実用化され, 工業製品として誕生した。今日までわずか10年ほどの間に, 電卓, 腕時計, ゲームマシンを代表とする小型電子機器の表示素子として欠かせぬものとなってきている。本稿では, なぜ液晶がこれだけ急成長したのか, その背景と表示素子としての特長について述べよう。また, 液晶の代表的な表示素子(ツイステッド・ネマティック型液晶表示素子)を中心に, その動作原理の概要を述べよう。