著者
松田 博志 淀川 英司
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.105(2004-ICS-137), pp.49-54, 2004-10-29

自律的に行動するエージェントにとって、知識量は対応限界を意味する。自律性を保持しつつ知識を増加させ、対応能力を高めるためには、エージェント自らが知識を獲得する必要がある。そこで、未知のオブジェクトに対して試行錯誤的に既知である行動の知識の適用を試みることで、オブジェクトの知識を後天的に学習し、同時にエージェントを個性化するために、試行錯誤時に受けた感情の変化を学習するモデルを作成した。これによって、各エージェントのオブジェクトに対する印象の違いを利用した、個性を実現できると考える。本稿では、作成した刺激と反応による後天的学習情動モデルの概要を述べ、グリッドワールドでシミュレーションした結果についても述べる。