著者
松田 和子
出版者
The Japanese Society for Medical Mycology
雑誌
真菌と真菌症 (ISSN:05830516)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.100-106, 1986-08-20 (Released:2009-12-18)
参考文献数
21
被引用文献数
1 2

Candida albicans の産生する角質溶解性タンパク分解酵素CAPP (旧名KPsae) は pepstatin によって特異的に阻害されるカルボキシール・プロテアーゼで, その至適pHは4.0である. しかし, CAPPは中性或いはアルカリ性の条件下ではその酵素活性を発揮できないことから, in vivo に於いてCAPPが C. albicans の増殖に本当に役立っているかを知る目的で以下の実験を角質培地を使って行なった. (1) 各種緩衝液を用いて培地内のpHを固定してその各種pH下における C. albicans の増殖性を比較検討した. その結果, 菌の増殖はpH3.0, 4.0, 5.0の弱酸性で認められ, 特にCAPPの至適pHであるpH4.0で最も良好であった. 一方, 至適pHより中性よりの条件即ちpH6.0, 7.0の培地では菌の増殖は認められなかった. (2) 培地pHを緩衝作用の弱いもので一時的に調整し, C. albicans によって自律的に培地内のpHが変化できるようにした. すると培養開始時のpHは, 経日的にCAPPの至適pH4.0付近に集束していった. しかもそのpH4.0への集束に従ってCAPPの活性は次第に増加し始め, それにつれて C. albicans の菌数の増加が観察された.以上より, C. albicans は角質培地において自己の増殖に都合のよい条件 (pH) へと環境を変化させる能力があり, 次いで有力な武器であるCAPPを発動させつつ角質を分解し, 菌数を増加させていくものと考えられた.
著者
宮脇 将志 竹内 伸和 松田 和子
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.2003, pp.18-19, 2003

複雑化するビルの情報化を切り口にしたより使いやすいエレベーター操作盤の開発に関して, 昨年製品化したタッチディスプレイ搭載のエレベーター操作盤(グラフィックパネル)を例に紹介する。