- 著者
-
松田 隼
小島 直樹
野原 春菜
有野 聡
松吉 健夫
佐々木 庸郎
一瀨 麻紀
山口 和将
稲川 博司
岡田 保誠
- 出版者
- 日本救急医学会関東地方会
- 雑誌
- 日本救急医学会関東地方会雑誌 (ISSN:0287301X)
- 巻号頁・発行日
- vol.39, no.3, pp.341-343, 2019-01-31 (Released:2019-01-31)
- 参考文献数
- 3
当救命救急センターを受診する患者の中で, 発熱を主訴に受診する患者は比較的多いが, 初療の段階では確定診断が困難なことがある。【対象・方法】2016年9月~2017年8月に当院一次, 二次救急外来を受診された16歳以上の患者のうち, 発熱の原因を確定することができず, かつ入院を要した患者の特徴・臨床経過を後方視的に検討した。【結果】総受診者数16,282例のうち, 対象となったのは24例であった。男性は13例, 平均年齢は74.5歳 (16~98歳), 平均入院日数は18.4日 (3~57日) であった。最終診断として, 感染性13例, 痛風関節炎1例, 膠原病1例, 退院まで原因不明であったものは9例であった。血液培養は全例で採取され, 陽性率は37.5%であった。帰宅後に血液培養陽性となったため, 再受診させ入院となった例が3例あった。【考察】原因不明の発熱で入院となった症例を後方視的に検討した。原因不明の発熱患者では, 血液培養の採取が重要である。