著者
森嶋 道子 林 有学 上平 悦子
出版者
畿央大学
雑誌
畿央大学紀要 = Bulletin of Kio University (ISSN:13495534)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.35-42, 2019-12-31

本研究の目的は、役職を持たない看護師のワーク・エンゲイジメント(Work Engagement、以下WE)を明らかにすることである。役職を持たない看護師550名を対象に自記式質問紙を用いて調査を行った結果、今の職場・診療科が自分に合っていると感じている者、今後の方向性が明確な者のWEが高いことが明らかとなった。また、臨床経験5年未満の者のWEは、臨床経験20年以上の者のWEと比較して低いことが明らかとなった。このことから、役職を持たない看護師には、職場の適応感を重視した配属を検討することや、今後の方向性を明確にできるような支援が必要であり、経験の浅い役職を持たない看護師には、支援を充実する必要性が示唆された。
著者
中西 恵理 林 有学 須藤 聖子 小林 智子
出版者
畿央大学
雑誌
畿央大学紀要 = Bulletin of Kio University (ISSN:13495534)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.51-58, 2019-12-31

基礎看護学領域において、学生がより主体的に自己学修にとりくむことや、臨地実習に対する自己効力感を高めることを目的として実施している「基礎看護技術自己学修会」への参加が、学生の臨地実習自己効力感にどのような影響を与えているのか検証した。結果から、基礎看護技術自己学修会に参加した学生の臨地実習自己効力感は、参加していない学生の臨地実習自己効力感より高い傾向にあることが示唆された。基礎看護技術自己学修会に参加することで、既修の基礎看護技術の習得状況に対する学生の自己評価を促し、技術練習することによって、臨地実習で基礎看護技術を実践することに対する学生の自信につながる可能性がある。