著者
中村 靖 小林 義男
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.38, no.5, pp.224-227, 1989-05-05
被引用文献数
2 3

ケイ素を過剰のモリブデン酸塩と反応させ、モリブドケイ酸を生成し、この錯体中のモリブデンを誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS法)で測定して間接的にケイ素を定量する方法を検討した。モリブデン酸とモリブドケイ酸との分離は、ScphadexG25(デキストランをエピクロロヒドリンで三次元的に架橋したゲル)を用いた。このゲルは、モリブドケイ酸をよく吸着するが、モリブデン酸は全く吸着しない。ゲルに吸着したモリブドケイ酸は、アンモニア水で溶離してICP-MS法で測定する。ヘテロポリ酸を生成する元素のうち、ヒ素はゲルクロマトグラフィーで分離除去され、リンはシュウ酸を添加古ることによって影響を避けることができるが、ゲルマニウムはあらかじめ分離しておく必要がある。本法を用いて高純度銅中のケイ素を定量したが、定量下限は20ppbであった。
著者
平山 浩一 林 義男 小柴 正則
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.305, pp.41-48, 2000-09-14

著者らはこれまで, 有限要素法を用いてマイクロ波の計算機シミュレーションに関する種々の解析法(ソルバー)を提案し, 実際に数値計算を行ってその有効性を示してきているが, ここでは, これまでに開発したソルバーに対して市販のツールをプリ・ポストプロセッサとして利用することで, シミュレータを構築することを試みる.具体的にはプラットホームはWindows98とし, プリプロセッサはGiD, ポストプロセッサはMATLAB, これらに自作のソルバーを加えた全体を統合する環境として, Word97を利用する.このシミュレータを用いて, 2次元問題としては導波管H面不連続の伝達特性解析, 遮へい型プレーナ線路の固有モード解析, 3次元問題としては空洞共振器の固有モード解析を行っている.