著者
林喜 男
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.4, no.4, pp.307-313, 1968
被引用文献数
2

人間・機械系において, 人間の特性を伝達関数の形で表現しようという試みは, 1947年に Tustin がはじめてから現在にいたるまで多くの人々によって行なわれている.<br>本研究は, 人間が制御対象を制御しようとするときにパーシュート・トラッキングとコンペンゼート・トラッキングとではどちらの方が人間にとって制御しやすいか, また制御特性として本質的にどのような相違があるかの研究のうち, この両者の制御方法の違いが, 人間特性としてどのように違うかを明らかにした. すなわち人間の制御動作が2入力出力系のブラックボックスで表わせることから, 任意の制御対象を制御するのに, その表示方式を追跡型にするか, 補償型にするかの選択に, この手法を利用することができる.