著者
枝村 俊郎
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.5, no.3, pp.175-182, 1969-06-15 (Released:2010-03-11)
参考文献数
4

長さ8,500mという長大高速道路トンネルにおいて, 運転者のうける単調感を軽減するために, その中央部に平面曲線を導入することが計画され, その半径をいかにすべきかが問題となった. つぎの4通りのアプローチをもってその判断の資料とした.1. 電子計算機によって精密なトンネル内透視図を各種半径について描き, これに基づいて判断した.2. トンネル内通過映画を各種曲線半径の場合について作制した.3. 事故資料を収集, 分析した.4. P. S. R.等の反応測定を2, 3の道路で運転者について実施した. その結果, R=1,500m以上ならば, どのような半径でもよいが, 強いていうならば, R=4,500m~7,500mが最もよいということになった.