著者
伊藤 純 隈井 裕之 中島 晃 谷口 茂樹 柏 博文
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.45, pp.253-254, 1992-09-28

ワープロの普及に伴うユーザ層の拡大とともに誰でも簡単に入力できる文字入力方式の開発が重要なテーマとなっている。そこで我々は,「AIかな漢字変換」や「モードレス入力」等を提案・開発してきた。パーソナルワープロでは,「年賀状・はがき作成」のため,住所録機能の使用頻度が高い。ところが,従来のシステムでは,地名の変換率が低く,使いやすいとは言い難かった。原因は,一般文書のような文法構造を持たない地名の入力に,一般文章用の変換アルゴリズムや辞書を使用しているためである。そこで,今回,地名入力の変換率を大幅に高める専用辞書と変換アルゴリズムの開発を行なった。
著者
隈井 裕之 中島 晃 柏 博文 谷口 茂樹
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.41, pp.129-130, 1990-09-04

パーソナルワープロの日本語入力は、べた書き入力のかな漢字変換方式が主流となってきている。また,同音異義語の誤り、文節区切り位置の誤りなどの誤変換(多義)の問題に関しても、用例辞書等を用いて解消し、変換精度を向上する試みが行われるようになった。しかし、従来の方法の多くは、単純に語句の組合せを記憶することで行われていたが、対象語句の増加につれて辞書容量が級数的に増える問題がある。我々は、この問題に対して、格文法による構文意味解析手法に着目し、パーソナルワープロへの適用を考えた。構文意味解析手法では、語順の変化や、新たな語句の登録ヘの対応を辞書容量を増加させることなく行うことができる。しかし、従来の構文意味解析を用いたシステムは処理量が多く、殆どが大型機上で稼働するものであり、パーソナルワープロに使用されているマイクロプロセッサには負担が重く、そのままでは適用することはできない。処理量を軽減しなおかつ多義解消に効果のある方法の開発が望まれている。本報告では,構文意味解析手法のパーソナルワープロヘの適用について我々が検討、試作したシステムとその評価結果について述べる。[table]