- 著者
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染谷 賢輝
芝野 耕司
- 雑誌
- 全国大会講演論文集
- 巻号頁・発行日
- vol.46, pp.459-460, 1993-03-01
コンピュータグラフィックス(CG)アニメーションは、最近のTVや映画等で盛んに用いられているが、一般に人達にはまだまだ遠い存在である。もっとより多くの人が簡単に使用できて、できる限り制限の少ない、リアリスティックなアニメーションシステムは作成できないだろうか。現在のCGアニメーションは、作り手が描いた絵(グラフィック)を何枚もコマ撮りしていくものや、予め撮影された動画像(ムービー)をデジタル入力したものが代表的な手法である。しかし、グラフィックの場合は、作り手の絵心の有無によって随分と違ったものとなるし、リアリスティックな動きを表現するのに特殊な技法を用いる事や、短編のアニメーションであっても、必要な絵の枚数は膨大な量である。また、ムービーの場合も、大規模なセットやアクター等が必要であり、多くの人が簡単に用いることはできない。だからといって、アニメーションはある特定の人達でないと作成できないものなのであろうか。その間題を解決することが今回のテーマである。そのために写真のようなムービーでいないものでもイメージとしてスキャニングを行い、そのイメージをスケルトンモデルに貼り付けて大まかな動きの表現を実現し、また、こと細かい動きの表現に関しては、モーフィングを使う事により実現する、簡単で、リアリスティックで、柔軟なアニメーションシステムを提案する。