著者
柳 済群 西村 敏博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.506, pp.65-68, 2007-01-19

知能型サービスロボットの自動走行の核心はロボット周りの環境には手を加えず,走行と同時に位置を推定しマップを作成(SLAM)することである.本論文では単眼カメラを使用して,SLAMを実現する情報処理の手法を述べる.また,リアルタイムSLAMのためのシステムのアーキテクチャーを述べる.マップの作成と自己位置の推定は単眼カメラで得られた画像の特徴点を利用する.ロボットは室内で移動しながら一定の間隔で二つの画像を取得する.画像から抽出された特徴点はスケール不変特徴変換(SIFT)と相対位置推定アルゴリズムを利用して3次元座標に再構成される.そして,SLAMをリアルタイムで実行するために,V-SLAM (Vision based SLAM)サーバーを用いる.システムはXscale-CPUを内蔵したロボットと,画像から特徴点を抽出し,マップの作成とロボットの位置を計算するV-SLAMサーバーで構成される.実験結果は±6.2cmの最大の位置誤差の誤差と±5°の最大の方位の誤差を見せた.