- 著者
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富山 英紀
下竹 孝志
柳原 潤
岩井 直躬
吉野 英二
- 出版者
- 特定非営利活動法人 日本小児外科学会
- 雑誌
- 日本小児外科学会雑誌 (ISSN:0288609X)
- 巻号頁・発行日
- vol.32, no.4, pp.708-711, 1996
胸腰部脊髄破裂を合併した左横隔膜ヘルこア (Bochdalek) を経験した. 症例は在胎37週, 体重2199g で出生した女児で, 出生前に胎児超音波検査で水頭症を指摘されていた. 出生時に, さらに胸腰部脊髄破裂が診断された. 生後26時間より呼吸困難を来し, 胸腹部単純 X 線像で左先天性横隔膜ヘルニアと診断された. 生後2日目に経腹的に修復術を施行した. 更に, 生後7日目と11日目に皮弁による脊髄破裂修復術及び V-P shunt 術を施行した. 術後経過は順調で生後15日目に抜管し, 経口栄養(母乳)に移行出来た. 本症例では脊髄破裂を合併していたため, 術後の腹臥位での呼吸管理, 脊髄破裂修復術に用いる皮弁形成に配慮した皮膚切開を要した.