著者
白井 洋輔 柳村 舞衣 篠崎 隆宏 堀内 靖雄 黒岩 眞吾 遠藤 俊樹 宇都宮 栄二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.475, pp.245-250, 2013-03-11

リアルタイム映像配信における字幕提示において,字幕情報の遅延や欠落は大きな問題である.この問題に対し,音声と字幕の同期と字幕の要約が有効であると考えられるが,一般的な映像での検証はほとんどなされていない.そこで本研究では(1)字幕提示のタイミングを変化させた場合の了解度実験(2)音声に忠実な字幕文(全文字幕)と音声を要約した字幕文(要約字幕)での了解度実験と主観評価実験を行った.結果として字幕提示のタイミングは音声と同期させた場合の了解度が最も高くなった.全文字幕と要約字幕では了解度において有意差は見られなかったが,ろう者に対しては要約字幕の方が了解度が高い傾向が示された.また,主観評価では要約字幕の評価が高くなり,字幕を要約することの有効性が示された.