著者
白井 洋輔 柳村 舞衣 篠崎 隆宏 堀内 靖雄 黒岩 眞吾 遠藤 俊樹 宇都宮 栄二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.475, pp.245-250, 2013-03-11

リアルタイム映像配信における字幕提示において,字幕情報の遅延や欠落は大きな問題である.この問題に対し,音声と字幕の同期と字幕の要約が有効であると考えられるが,一般的な映像での検証はほとんどなされていない.そこで本研究では(1)字幕提示のタイミングを変化させた場合の了解度実験(2)音声に忠実な字幕文(全文字幕)と音声を要約した字幕文(要約字幕)での了解度実験と主観評価実験を行った.結果として字幕提示のタイミングは音声と同期させた場合の了解度が最も高くなった.全文字幕と要約字幕では了解度において有意差は見られなかったが,ろう者に対しては要約字幕の方が了解度が高い傾向が示された.また,主観評価では要約字幕の評価が高くなり,字幕を要約することの有効性が示された.
著者
遠藤 俊樹 山田 秀昭 小田 稔周
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1999, no.2, 1999-03-08
被引用文献数
1

近年, IP網と電話網を融合した通信サービスを実現するため, IP網と電話網の間で, 通信プロトコル変換を行う音声ゲートウェイ(以下音声GWと称する)が開発されている。音声GWは, 低レート音声コーデックを適用することで, IP網でのパケットの使用帯域を低減しているが, IP/UDP/RTPヘッダによるオーバヘッドの問題が生じ, IP網に対し多量のIPパケットを転送することで, IP網内のパケット処理負荷を増大させる問題が生じる。これらの問題に対処するため, 同一着音声GW宛の音声データブロックを複数個多重して転送する方式が提案されている。本稿では, 音声GWにおいて, 各チャネル毎に複数の音声データブロックをまとめて転送する方式と, 複数チャネルを多重化する方式の, 各音声データブロックをパケット化する際の待ち時間(パケット化遅延)を考察する。その結果, 複数チャネルを多重化する方式が, 各チャネル毎に複数の音声データブロックをまとめ転送する方式に比べ, パケット化遅延が小さいことを示す。