著者
中嶋 正之 柴 広有
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.17, no.42, pp.7-12, 1993-07-15

近年、仮想現実世界を構築するための新しいマンマシンインタフェースとして、手の動きをそのまま入力する研究が行なわれている。中でも機器を装着しないで、画像処理技術だけを使用する手法は関心が高く、また多くの手法が検討されている。筆者らは、指の動きに着目し、実時間でかつインタラクティブな処理が可能な検出法を考察している。本稿では、まず、色テープを指先と指の付け根に貼り、画像中から三次元位置座標の値を検出する処理を簡易にして検出処理時間を短縮する手法を提案する。そして、コンピュータ内に予め指の骨格線モデルと形状決定ルールを作製し、モデルに与える情報を指先と指の付け根の座標値の2つだけにして、余分なデータのやりとりを極力抑えそ手法を考察する。さらに,実世界での指の動きに合わせてコンピュータ内のモデルを逐一動かしていくモデルマッチング手法を検討する。