著者
金子 努 柴田 知久 中村 克彦
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.51, pp.207-208, 1995-09-20

コンピュータ囲碁において石のグループの死活を判定する問題はきわめて重要である.死活の判定を高速に行うためには,ゲームの木の探索によらず,個々の石とその接続に開する局所的な性質から決定する必要がある.このような方式としてBenson[1]による静的活き判定アルゴリズムが知られている.この報告では,グラフ理論的アプローチによる眼の個数の判定法について述べる.ある石のグループが生きるためには,一般にこれらの石が連結され,2眼をもつことが必要である.本方法では,連結したグループの石の個数および各石の隣接接続数などから簡単な算術演算により空所をもつループ(以下,空ループと呼ぶ)の個数を求めることができ,これから眼の個数が推定できる.