著者
柴田 立 室町 泰徳 曹 雪慧
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.377-384, 2020-10-25 (Released:2020-10-25)
参考文献数
19

本研究では,撮影対象までの距離が20m以下という限界はあるものの,写真撮影の際に,撮影者の位置,撮影方向と共に,撮影対象までの距離,すなわち撮影対象の位置情報が得られるスマートフォンカメラアプリを開発し,アプリを使用した写真投影法による調査を実施して,機能の確認を行った.また,撮影された写真の撮影者の位置,撮影対象の位置,撮影方向をArcGIS上にプロットし,アプリで得られた情報が地図上に容易に表現できることを示した.最後に,撮影対象の位置情報とモデルの活用により,実測を伴わなくても,異なる撮影対象に対する評価が混在することをある程度避けることが可能となり,撮影対象とその評価データをより良く関係付けられ,撮影対象の位置情報が得られるアプリの有用性の一部が示された.