著者
柿崎 正義
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.30, no.6, pp.421-431, 1991-12-15 (Released:2017-08-31)

コンクリート構造物は半永久的なものと思われていたが,構造物を構成している主要材料のコンクリートおよび鉄筋類の劣化が引き金になり,これらの材料の個々の劣化ならびに相乗作用によって寿命を縮めている,これらはテレビ,冷蔵庫などの劣化と異なり,社会的に与える影響が大きい、 本報文はコンクリート構造物の寿命に大きな影響を与える供用後の要因である『塩化物,中性化,アルカリ骨材反応,凍害および水和熱(温度)など』をもとにして寿命を予測したものである.鉄筋コンクリート造建物の寿命予測は,材料・施工面からの一次評価でおおむね判明できるので,二次評価によゑる構造耐力の検討によって評価することは必要ないものと思われる.