著者
栖原 弘和 成相 美紀 可西 泰修 白木 仁
出版者
一般社団法人 日本アスレティックトレーニング学会
雑誌
日本アスレティックトレーニング学会誌 (ISSN:24326623)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.171-180, 2021-04-30 (Released:2021-08-19)
参考文献数
25

本研究の目的は,相撲で伝統的に行われている腰割りのトレーニング効果を明らかにすることとし,股関節可動域,股関節周囲筋筋力,運動能力,動的バランス能力に与える影響に関して,下肢の代表的なエクササイズであるワイドスタンススクワット(WS-SQ)と比較・検討を行った.エクササイズ介入は8週にわたり実施した.また,それぞれの測定をエクササイズ介入に先立ち実施し,4週後および8週後に再度測定を実施した.8週の介入により,股関節外転可動域,内転・伸展筋力,動的バランス能力に変化が認められた.特に股関節内転筋力に関して,腰割りはWS-SQに比べ有意な差が認められたことから,自体重負荷にて股関節周囲筋筋力の向上を目的とした場合,腰割りはWS-SQに比べ有効である可能性が示唆された.