著者
大谷紀子 上村僚子 栗原聡 沼尾正行
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.21, pp.1-6, 2013-03-08

個人の感性に即した楽曲を進化計算により生成する手法が提案されている.先行研究では,和音進行や音色などの決定手法を検討しており,メロディは同時に演奏される和音に調和する範囲内でランダムに決定されていた.本研究では,メロディにも個人の感性を反映させることで,より感性に即した楽曲の生成を目指す.帰納論理プログラミングによりメロディのリズムの感性モデルを獲得し,ハーモニーサーチにより感性モデルに適合するリズムを生成して,感性に即したメロディを生成する手法を提案する.20 代の男女を被験者とする評価実験により提案手法の効果を示す.
著者
池田圭佑 岡田佳之 榊剛史 鳥海不二夫 篠田孝祐 風間一洋 野田五十樹 諏訪博彦 栗原聡
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告知能システム(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.7, pp.1-7, 2014-01-16

2011 年 3 月 11 日に発生した東日本大震災後,Twitter 等ソーシャルメディアの果たした役割はとても大きく,今後起こるであろう各種災害においても重要な役割を担うことが予想される.しかし,誤った情報 (流言・デマ) が広がったことも事実であり,大きな社会問題となった.災害時には,必要な情報をいち早く拡散させるだけでなく,誤った情報の拡散を早期に収束させることが重要である.これまで,我々は情報拡散モデルとして,感染症の拡散モデルとして有名な SIR モデルを拡張させたモデルを提案しているが,この手法では情報を伝搬させるかどうかを確率的状態遷移モデルで表現している.しかし,実際には人は情報に対する興昧度や,情報発信元の信頼,また日常生活パタン等に基づいて情報を伝搬させるかどうかの判断を決定していると考えられる.本研究では,マルチエージェント型拡張 SIR モデルを提案すると共に,それを用いた情報拡散シミュレーションの定量的な評価手法を考案し,評価を行った.