著者
栗田 哲史 安中 正 高橋 聡 嶋田 昌義 末広 俊夫
出版者
JAPAN ASSOCIATION FOR EARTHQUAKE ENGINEERING
雑誌
日本地震工学会論文集 (ISSN:18846246)
巻号頁・発行日
vol.5, no.3, pp.1-11, 2005 (Released:2010-08-12)
参考文献数
5
被引用文献数
8 3

山地形のような不整形地盤では、地震動の増幅特性が地形の影響を受けることが知られている。不整形地盤に入射した波と内部で反射した波の干渉により、伝達する地震波は複雑な様相を示す。この様な山地形の地震動特性を明らかにするために、横須賀市内の山地において、アレー観測を行ってきている。観測記録はデータベース化され、震動特性の分析に活用されている。本研究では、この山地形を対象として観測記録の分析及び3次元有限要素法による数値シミュレーションを実施した。観測記録を良く説明できる適切な解析モデルを作成し、山地形の増幅特性を評価することを目的としている。検討の結果、山地形を忠実にモデル化することによって観測記録を良く説明できるシミュレーションが可能となった。更に同モデルを用いて、山地形に地震波が入射した時に地震動がどの様な特性を示すのかを解析的に評価した。
著者
高尾 誠 谷 智之 大島 貴充 安中 正 栗田 哲史
出版者
公益社団法人 日本地震工学会
雑誌
日本地震工学会論文集 (ISSN:18846246)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.2_96-2_101, 2016 (Released:2016-02-25)
参考文献数
5
被引用文献数
1

確率論的断層変位ハザード解析手法は、地表地震断層の変位の量がある値を超過する確率を評価する手法であり、日本においては、高尾ほか(2013)および高尾ほか(2014)によって各種評価式が提案された。これらの論文では、わが国における地震時の地表地震断層の変位量に関する調査結果、模型実験結果および数値解析結果を基に評価式が策定されているが、確率論的断層変位ハザード解析の先駆者であるYoungs et al.(2003)に倣った部分もあった。本論文では、確率論的断層変位ハザード解析手法における副断層の断層変位量を評価するための確率密度関数について、最尤推定法を適用してそのパラメータの見直しを行ったので報告する。