著者
梅田 塁
出版者
関西大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究では、ジナフトテトラデヒドロ[10]アヌレンの近接アセチレンの高い反応性を利用するという、新規なアプローチでゼトレン誘導体の合成とその物性について明らかにすることを目的に研究を行った。まず、ゼトレン前駆体なるジナフトテトラデヒドロ[10]アヌレンの合成法を開発し、その詳細な物性を解明することに成功した。また、ジナフトテトラデヒドロ[10]アヌレンとヨウ素の反応により、7,14-ジヨードゼトレンに導いた後、種々のエチニル置換を有する安定なゼトレン誘導体の合成に成功し、これまで未解明であったゼトレン誘導体の基礎的な物性を明らかにした。