著者
森 あゆみ
出版者
群馬県畜産試験場
雑誌
群馬県畜産試験場研究報告 (ISSN:13409514)
巻号頁・発行日
no.11, pp.19-21, 2005-03

平成4年に認定を受けた本県系統豚グンマLは平成15年度をもって系統豚としての維持に係る研究を中止した。こうした背景ではあるが、斉一性のある優良な形質をそなえたランドレース種の貴重な資源として、今後も血統は維持していくこととなった。少ない飼養頭数では近交係数、血縁係数が上昇する。そこで、凍結精液を使用することにより、平均近交係数、平均血縁係数を平成13年度の数値に戻すことができることがわかった。その結果、母豚11頭のうち7頭が受胎分娩し産子を得ることができた。また、現在現場直接検定を行っているところである。
著者
森 あゆみ
出版者
群馬県畜産試験場
雑誌
群馬県畜産試験場研究報告 = Bulletin of the Gunma Prefectural Livestock Experiment Station (ISSN:13409514)
巻号頁・発行日
no.21, pp.31-36, 2014-12

夏季の暑熱対策として、豚舎南外壁を各種遮熱資材(寒冷紗、よしず+すだれ、朝顔、遮光栽培ネット、石灰乳)を用いて被覆することによる、豚舎外壁面の温度上昇抑制効果を比較したところ、以下の結果を得た。1 調査期間中の豚舎外壁の表面温度と外気温との差は、対照区と比較して全ての試験区で有意に小さく、温度上昇が抑制されていた。また、遮光栽培ネット+朝顔区(以下遮光ネット区)の外壁表面温度と外気温との差は朝顔区と比較して有意に小さかった。2 各試験区と対照区との豚舎内壁表面温度の差は、遮光ネット区及び石灰乳区で朝顔区と比較して有意に大きかった。朝顔区で効果が低かった一因として、遮光ネット区と比較して朝顔の生育が遅れていたことが考えられた。3 供試した各種資材の1m2当たり単価は、石灰乳区がもっとも安く、寒冷紗区がもっとも高かった。単価の安い順は(1)石灰乳区、(2)朝顔区、(3)遮光ネット区、(4)よしず+すだれ区、(5)寒冷紗区であった。以上のことから、本試験で供試した各種資材については、いずれも一定の遮熱効果が認められた。供試資材のうちもっとも高い効果が認められたのは、遮光ネットと朝顔を用いる方法であった。また、石灰乳は対費用効果が高く、外壁がある豚舎においては有効な方法であると考えられた。