著者
森下茂
雑誌
臨精医
巻号頁・発行日
vol.30, pp.185-188, 2001
被引用文献数
3
著者
森下 茂
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.43, no.9, pp.583-588, 2003-09-01
被引用文献数
1

clonazepam(CNP)は,気分安定薬としてうつ病に有用であることが知られている.CNPの遷延性うつ病に対する有効性に影響を与える因子を検討した.101例の遷延性うつ病にCNPを投与した結果,初回うつ病発症年齢が40歳以上は有効性が高かった.精神疾患の家族歴と性別は,単一で比較すると有効性に影響は表れなかったが,初回うつ病発症年齢と組み合わせると,40歳以上では精神疾患家族歴がないほうが有効率は高かった.また39歳以下では,男性が女性より有効率が高い傾向かあった.初回うつ病発症年齢と精神疾患の家族歴は, CNPの有効性の反応予測因子になると考えられ,性別も反応予測因子になる可能性があると考えられた.