著者
今木 隆太 庭野 慎一 佐々木 紗栄 弓削 大 脇坂 裕子 平澤 正次 佐藤 大輔 佐々木 毅 森口 昌彦 和泉 徹
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.37, no.Supplement3, pp.142-146, 2005-07-30 (Released:2013-05-24)
参考文献数
10

【目的】心室細動(VF)自然発作既往のない無症候性ブルガダ型心電図症例において,VF誘発性と他の臨床データを有症候性症例と比較し,その臨床的意義を検討した.【方法】対象は心電図で特徴的なST上昇を認め,当科で電気生理学的検査(EPS)を施行した36症例.うち有症候例(VF自然発作群)5例,VF誘発例(VF誘発群)15例,VF非誘発例(VF非誘発群)16例.【結果】観察期間中4例でVF出現を認めた(VF自然発作群2例,VF誘発群2例).各群の失神歴(%)はVF自然発作群:VF誘発群:VF非誘発群=100:13:25(P<0.05),突然死家族歴(%)は40:13:19(NS)であった.ピルジカイニド負荷時のcoved型ST上昇頻度(%)は100:93:63(NS),冠動脈攣縮陽性率(%)は50:64:25(NS),MIBG分布異常(%)は75:40:20(NS)と,VF自然発作群,VF誘発群に多い傾向のみ認めた.【結語】無症候例の経過観察中,VF誘発群でVF自然発作を認めた.高リスク例の指標は明らかでなかったが,冠動脈攣縮誘発率やMIBG分布異常などの重要性が示唆された.