著者
山下 哲史 千代延 友裕 吉田 路子 諸戸 雅治 森田 高史 森岡 茂己 加藤 光広 才津 浩智 森本 昌史 細井 創
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.64-66, 2013 (Released:2014-03-03)
参考文献数
10

STXBP1変異による大田原症候群の1例を経験した. 新生児期に部分発作で発症し, 生後1カ月よりepileptic spasmsが出現した. その後, 種々の抗てんかん薬およびACTH療法に対して難治に経過したにもかかわらず, 生後8カ月より開始したlevetiracetam (LEV) が著効した. STXBP1変異がもたらすてんかんの病態とLEVの作用機序を考察する上で示唆に富む症例と考えられたため報告する. 一方で, 発作が抑制されたにもかかわらず痙性を伴う重度の発達遅滞を呈しており, STXBP1のハプロ不全はてんかんのみならず, 神経機能に重大な障害を引き起こすことが示唆される.
著者
山田 親代 岩脇 陽子 森本 昌史 山中 龍也
雑誌
京都府立医科大学看護学科紀要 = Bulletin of School of Nursing Kyoto Prefectural University of Medicine (ISSN:13485962)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.1-14, 2017-12-25

ICUにおけるせん妄および亜症候性せん妄に関する文献を検討し、亜症候性せん妄の発症に関する要因を明らかにする。文献の選定はせん妄は医学中央雑誌Web版(ver.5)を用いて、「せん妄」「ICU」をキーワードに検索期間2000年~2016年で、原著論文・看護文献に絞り込み、この中から36件を選定した。研究内容別に、「せん妄予測に関するもの」「せん妄の発症率、発症要因に関するもの」「看護師のせん妄に対する認識に関するもの」「せん妄評価ツールに関するもの」に分類できた。亜症候性せん妄に関しては、医学中央雑誌Web 版においては1件もヒットしなかったため、海外文献を対象に文献検討を行った。CINAHL、MEDLINE を用いて「subsyndromal delirium」のキーワードで検索したところ97文献が検出された。重複する31文献を除外し66文献から解説、レビュー、介入研究を除外した。また、研究内容が、がん患者、療養場所が緩和病棟および介護施設であるものを除き、英語文献14文献を分析対象とした。研究内容別に、「亜症候性せん妄の発症率に関するもの」「亜症候性せん妄のリスクファクターに関するもの」「亜症候性せん妄の予後に関するもの」に分類することができた。 これらから、日本国内におけるICUのせん妄の発症率は7.6~60.9%であり、発症要因として、「年齢」「睡眠に関すること」「術後ICUへの入室」などであった。また、海外におけるICUの亜症候性せん妄の発症率は7.7~67.9%であり、リスクファクターはせん妄とほぼ同様の「高齢であること」「認知症の既往があること」「多くの既往歴があること」などの要因であることがわかった。ICUにおけるせん妄は多角的に研究されているが、亜症候性せん妄についての研究はまだ多くないことから、亜症候性せん妄の発症率および関連要因、予防的介入に関する研究の必要性が示唆された。