著者
内藤 佑介 清水 智 加藤 智行 小林 功郎 植之原 裕行
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OCS, 光通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.258, pp.103-108, 2012-10-18

ループバック装荷半導体モノリシック集積SOA-MZI型全光フリップ・プロップ回路は、高速・広波長帯域・低偏波依存性の特徴を持ち、全光パケットスイッチの光パケットの光ゲート制御信号生成や光ラベル識別動作への応用が期待される。しかしながら、従来はSOAと光導波路のハイブリッド集積回路に光ファイバ・ループを外部で接続した構成での動作実証のみであり、ループの伝搬遅延に制限される数10nsのパルスでの動作が報告されるに留まっていた。そこで数10psの入力光パルスでの動作を目的として半導体モノリシック集積回路について動作検討を行った。SOA利得の波長・注入キャリア密度依存性を考慮したモデルを用いたレート方程式を解析し、CWプローブ光パワーとループ減衰量に対してセット・リセット動作を同時に実現可能な動作条件について明らかにした。またFWHM 18psの光パルスに対してフリップ・プロップ動作を実証したので報告する。